グリッド入力からMarkdown表を作る流れ
Markdownテーブル編集ツールは,見出し行とデータ行をスプレッドシート風の入力欄で編集し,Markdownの表記法へ組み立てるツールです.最上段は列見出し,その下がデータ行です.各セルを直接変更すると出力欄も更新されるため,パイプやハイフンを手作業で数えずに表を作れます.
行と列はボタンで追加・削除できます.列を削除すると,見出し,すべてのデータ行,列揃えの指定も同じ位置から取り除きます.行や列をドラッグして並べ替える機能はありません.順序を大きく変える場合は,元のCSV・TSV側で並べ直して再読込するか,セル内容を移してください.
出力は見出し行,コロンとハイフンから成る区切り行,データ行の順です.列ごとに含まれる文字の簡易表示幅を計算し,ソースを読みやすくする半角空白を末尾へ加えます.この空白は描画後の列幅を固定するものではなく,掲載先のCSSや内容に応じて実際の表幅は変わります.
列揃えを表すコロンと区切り行
各列には左,中央,右のいずれかを選べます.左揃えでは区切りの左端,中央揃えでは両端,右揃えでは右端へコロンを置きます.列の最大文字幅に応じてハイフン数を決め,少なくともMarkdown表として必要な長さを確保します.金額や数量を右,短い状態値を中央,説明文を左へ置くなど,内容に応じて選択できます.
この列揃え記号は,GitHub Flavored Markdown等で使われる表拡張の書き方です.CommonMarkの基本仕様だけを実装する処理系では,表やコロンの意味を解釈しない場合があります.CSVやTSVにも列揃えを保存する仕組みはないため,貼り付け元から読み込んだときは本ツール側の初期揃えを調整してください.
表示幅はASCIIと半角カナを1,その他を2として数える簡易方式です.絵文字,結合文字,比例フォント,東アジア幅の例外を正確に測定するものではありません.生成コードのパイプ位置がテキストエディタ上で完全に揃うことや,レンダリング後の見た目が同じになることは保証しません.
CSV・TSV貼り付けと引用符の規則
CSV・TSVのインポート欄は最大20万文字(UTF-16コード単位,先頭BOMを含む)まで受け付けます.入力文字列の先頭にBOMが存在する場合は自動で除去して解析します.区切り文字の指定は自動判定,カンマ,タブから選択可能です.自動判定では最初の論理レコードを対象として,二重引用符の外側に現れるカンマとタブの出現個数を厳格に比較し,多い側を採用します.
カンマとタブが同数の場合はカンマが採用されます.セミコロンやスペースなど他の区切り文字を自動検出したり,混在形式を柔軟に解釈したりする機能ではありません.また,データ行が0行で見出し行のみのデータであっても問題なく読み込めます.
読込時は先頭の論理レコードを見出し,以降のレコードをデータ行として扱います.二重引用符で囲まれたフィールド内では,区切り文字や改行(CR,LF,CRLF)をセル内容としてそのまま保持します.二重引用符そのものを表現する場合は「""」のように二重引用符を2つ連続して記述します.
引用符はフィールドの先頭から開始する必要があり,閉じ引用符の直後には区切り文字または改行だけを受け付けます.閉じ忘れや不正な後続文字などの構文違反がある場合は,現在編集中の表を破壊・変更することなくインポート処理を拒否し,明確なエラーを表示します.また,末尾の単一の改行(終端レコードセパレータ)は余分な空行を生成しませんが,それに続くさらなる空レコードは行として数えられます.
行ごとに列数が異なるデータは,最も列数が多い行に合わせて不足する末尾セルを空文字で補填します.この補填や読込時において,セルの空白文字の自動トリムや,空・重複・空白のみの見出しに対する自動リネームは行わず,入力された通りの内容を維持します.一方で,データ行200行(見出しを除く),最大30列,見出しを含む1セルあたり500文字の上限を超えるインポートデータは拒否され,表は更新されません.
表計算ソフト独自の計算式,セル結合,書式設定,先頭ゼロの意味などはプレーンテキスト貼り付けでは保持されないため,取り込み後の各セルの値を確認してください.
パイプ・バックスラッシュ・セル内改行
Markdown表ではパイプ記号が列境界になるため,セル内容のパイプはバックスラッシュ付きの形へ変換します.元のバックスラッシュも先に二重化し,利用者が入力した文字とツールが追加するエスケープの区別が崩れにくい順序で処理します.ただし,最終的な解釈は掲載先のMarkdownパーサーに依存します.
セル内のCRLF,CR,LFはbrタグへ置き換え,出力コード自体は1行の表行に保ちます.HTMLタグを許可するMarkdown環境では改行表示として使えますが,HTMLを無効化する環境ではタグが文字として見えたり,除去されたりする場合があります.改行が重要な表は,利用先で実際にプレビューしてください.
見出しにも同じエスケープ処理を行います.セル内容をHTMLとして無害化する機能ではなく,Markdown表の構造を保つための文字処理です.ユーザー入力を公開する場合は,掲載先のHTML処理やリンク化,スクリプト対策を別に確認する必要があります.
200行・30列・500文字の上限
データ行は最大200行(見出し行を除く),列は最大30列です.見出しを含む各セルは最大500文字(UTF-16コード単位)であり,直接の手入力では文字数制限により超過部分が切り捨てられますが,CSV・TSVインポートではセル制限や行数・列数上限,全体が20万文字(BOM含む)を超えるデータは切り捨て処理を行わずにインポート自体を拒否します.
操作中に上限へ達した場合は追加ボタンが無効化されるか,上限に達した理由が画面上に分かりやすく表示されます.また,データ行が0行で見出し行のみという最小構成の表の作成も可能です.
この上限はブラウザ上で多数の入力欄とMarkdown出力を安定して処理するための実装上の境界です.上限を満たしていても,すべての端末や環境で同一の応答速度になることを保証するものではありません.200行×30列に近い大きな表は,スマートフォンなどの画面では横スクロールやセルごとの入力が難しく,生成されたMarkdownの掲載先でも一覧性や可読性が著しく低下する場合があります.
データ量が多い場合は,あらかじめ情報を複数の表に分割できないかも検討してください.
画面上の「すべて削除」ボタンは編集中の表の全内容を消去する操作です.本ツールは入力内容の自動保存,元に戻す(Undo)履歴,プロジェクトファイルの書き出しや永続化機能は備えていません.長文を含む表や規模の大きい表を作成・編集する際は,必ず元のテキストデータを別の安全な場所に保管し,生成されたMarkdownも編集の節目ごとに確実にコピーしてバックアップしてください.
対応しない入出力と掲載先での確認
このツールはCSV・TSVテキストのインポートおよび手入力を受け付け,整形式のMarkdown表テキストを出力する単方向ツールです.出力されたMarkdown表の逆読込,CSVへの再エクスポート,XLSXファイルの読込・保存,セル結合,数式計算,並べ替え(ソート),フィルター,型推論,複数シートの管理には対応していません.
レンダリングされたリッチなプレビュー表示も行いません.作成したMarkdownは「コピー」ボタンによってクリップボードへ渡す設計であり,Markdownテキストファイルとして端末へダウンロード保存する機能や,ブラウザのストレージへの永続化機能はありません.
クリップボードへのコピー処理は非同期でブラウザの権限取得を待機し,権限拒否や非対応環境などでコピーが失敗した場合はその旨が画面上に明示されます.出力エリアは読み取り専用であり,グリッドのヘッダー・セル・配置設定の変更やインポート操作によって生成出力が更新された場合に,コピー完了表示が自動的に解除・リセットされます.
コピーしたMarkdownをブログやドキュメントへ貼り付けた後は,表として正しく認識されているか,コロンによる列揃え,セル内のパイプ記号のエスケープ(元のバックスラッシュをエスケープした後にパイプをエスケープする順序),改行タグ(br),空セル,半角・全角の文字幅などを確認してください.
掲載先で解釈されるMarkdownパーサーやCSSによって,罫線や余白,折り返し表示は異なります.
CSV・TSVから取り込む前には,先頭の論理行が正しく見出し行になっているかを確認してください.見出し行がないデータをそのままインポートすると,最初のデータ行が見出しとして扱われます.空の見出し,重複した見出し,空白文字のみの見出しであっても自動リネームされずそのまま保持されるため,読み手が各列を明確に判別できる見出し名になっているかを点検してください.
行末の単一の改行セパレータによって余分な空行が作られることはありませんが,連続する改行などによる明示的な空レコードは表の一行として忠実に読み込まれます.
カンマとタブの自動判定は,先頭論理行の引用符外の文字数を比較し,同数の場合はカンマを選択します.混在データで意図と異なる区切り文字が選ばれた場合は,セレクトボックス(ドロップダウンメニュー)で明示的にカンマまたはタブを指定してください.入力時の先頭や末尾の空白,raggedデータで最大幅に合わせて空セルで補填された列の空白も勝手にトリムされることはありません.
また,テキスト先頭に「U+FEFF」のBOM文字が存在する場合は自動で除去して解析します(UTF-8等のファイル文字コード自動判定を行うわけではありません).ファイルピッカーによる読み込みは行わず,ブラウザのテキストエリアへ貼り付けられた文字列を解析します.
コピー後に手作業でMarkdownを直接編集する場合は,区切り行のコロンを誤って消して列揃えの設定を崩していないか,セルのパイプ記号の手前にあるバックスラッシュを削除していないかを確認してください.読みやすさのために付与された空白パディングは削除してもMarkdown構文としては成立しますが,パイプ記号やハイフンで構成された区切り行自体は表構造の維持に必須です.
また,本ツールのセル内改行のbr変換やエスケープ処理はHTMLサニタイザーではないため,掲載先のMarkdownエンジンによるインラインHTMLやMarkdown構文の解釈・無害化仕様を前提として確認する必要があります.
Markdown表はデータを整理して比較しやすくするのに適している反面,セル内に長文を過剰に詰め込むと表全体の視認性が損なわれます.セルあたりの上限である500文字の範囲内であっても,解説が長くなる項目は表の外の本文へ移して表からは参照表記にするなどの構成が有効です.
列見出しとデータセルの対応関係が音声読み上げや幅の狭いモバイル画面でも無理なく理解できるかを,掲載先システムのアクセシビリティ仕様と合わせて配慮してください.
ソースコード上で空白パディングが綺麗に整っていることは,各ブラウザでのレンダリング品質やアクセシビリティの高さを自動的に保証するものではありません.各列の見出しが的確に内容を表現しているか,巨大な表を適切に分割すべきか,モバイル端末の狭いビューポートでも無理なく閲覧できるかを含め,最終的な表示結果を人間が実際に目視で確認してから公開してください.